小国ボッサールの命運をかけて、王妃を選ぶ淫艶な夜伽が始まる…
ロハン帝国とジェルド帝国というふたつの大国に挟まれたボッサール国は、その位置関係により微妙な外交バランスを保ちながら独立を維持してきた小国だ。この国の王イシルは父王の崩御に伴い、二十一歳という若さで王位を継承したばかり。未婚であることから両大国は皇女を送り込んで、王妃の選択をつきつけるのだった。しかも、イシル王の皇女に対する夜伽（よとぎ）が一方に偏れば、どちらかの国が領土を侵略してくるというのだ。慎重に、公平に愛情を注いで夜伽をしなければならないのだ。ロハン留学時代は学業優秀、気高く鼻にもかけなかった高慢な（実は密かに想いを寄せていた？）ロハン皇女「ベルシエル」と、人質としてジェルド帝国に滞在した幼いころにいっしょに遊び結婚の約束までした純粋なジェルド皇女「アリエル」。二人の皇女は、皇后に選定されるためにボッサール国の習俗・掃除・接客・夜伽の技巧や恥辱心度を算定されることになった。まだ未開発で快楽を知らないアリエルと肉感的で敏感なベルシエルのために、夜伽の技巧を教える侍従のイレーネ。そしてそれに応える皇女たち。皇室選びに残された期間はあと一ヶ月半。ボッサール国の命運をかけて、皇女たちとの淫らな夜伽を繰り返す王イシル。この国の命運はいかに…。